正直ブログ

山嵐

2011年11月7日
今野 敏
集英社
発売日:2000-11-24

先日読んだ武田惣角伝「惣角流浪」と対を成す作品かもしれません。

ほぼ同年である武田惣角と嘉納治五郎。

かたやオリンピック競技にもなり、古流から見事にスポーツに進化した講道館柔道と、正反対の道に深化していった「大東流合気柔術」。

ともに、幕末から明治にかけて武道に命を掛けた創始者(創始者というには惣角は?かもしれないが)であり、この二人を真っ向から対峙させれば、まさに「刃牙」的ワールドが広がるのだが、史実はそれを許しません。

互いに接点はありますが、小説として盛り上がるほどのものではない。

そこで、講道館四天王の一人、「姿三四郎」のモデルでもある西郷四郎がこの小説の主役です。

西郷四郎と武田惣角は同郷であり、互いに近しい間柄でもある。
というか、兄弟弟子のようでもあります。

題名の「山嵐」を武器に連戦連勝に青年の苦悩を絡めてとなると、「姿三四郎」になりますが、この西郷四郎は一路柔道に邁進するわけではありません。

大陸へ馬賊になるべく、東京に出てくるのです。

しかし、やはり武道家としての血が騒いで・・・いろいろと。

作者はあまり、扇情的な筆使いをしません。

唯一、中国に渡ったときに戦った李書文(!)とのアクションがくるくらい。

読後感として、四郎ははこれで満足だったのかなあと・・・。

凡人としては一抹の寂しさを覚えます。

武道家として、又新聞人として、燃え尽きたとは思うのですが、両方が軸足で、満足のいく働きだったのか、人生だったのか。

いや、これは西郷四郎という偉人としてはということですが。

明治の初年。この時代、いろいろと面白そうです。

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柳家喬太郎おそるべし!!

2011年10月31日

ずっと気になっていた柳家喬太郎。

西の笑福亭三喬と並ぶお気に入り。

「朝日東西名人会」at梅田シアター・ドラマシティー。

本日のトリは笑福亭福笑だったのですが、目当ては当然、柳家喬太郎。

長く続く現在のお笑いブームの中にあって、漫才・コントと同じ空気感の中で伍してやっていける稀有な存在です。

と言っても、すでに50歳近いのですが。

何年か前の舞台をyoutubeで観ていたので、髪も真っ白になって、おまけにえらく肥えてて貫禄十分です。

ま、この大きなお腹もネタの中できっちりと活かしていたのですが。ちなみに掛けたネタは「たいこ腹」ね。

仲入り前の中トリが三遊亭圓丈で、どういう選択かしらないけども、新作の人情話をかけました。
圓丈といえば、紋付の紋をストーンズのアッカンベーステッカーにしてた、ヘリウムより軽い噺家さんだったと思うんですが、今日のネタは何だったんだろうという違和感が残りました。

あれはあれで良かったんかな。

さて、仲入り後の喬太郎ですが、期待をはるかに越える面白さでした。

東京からの来演なので、ともすればアウェイ感も大いにあるだろうが、そんなことは微塵も感じさせない。

もっとも、ボクを含めて期待感の方が大きいだろうから、そっちの方がプレッシャーか。

完全に客を自由自在に操っていた。文字通り手のひらに乗せてころがすように。

ナマ喬太郎はどうなんだろうと思ったこちらの浅はかさよ。

ほんま、やられました。

福笑さんもこのあとではやりにくいだろうなという感じ。

福笑師のネタは「口入れ屋」五代目桂文枝のものではない、豪快な演出はいかにも笑福亭でした。

とりあえず、三遊亭喬太郎さん、機会があれば、何度も観たい聴きたい噺家です。

しかし、大阪界隈のホール落語では、ほぼ、はずれなく会いますね。

落語作家の小佐田定雄センセイ。さすがに。

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猿の惑星 ジェネシス(~何するものぞ)

2011年10月26日

オフィシャルサイトより

昨夜、予定通り「猿の惑星ジェネシス」を観てきました。
原題では「The planet of the Apes」となっており、映画の中でも「Monkey」と「Ape」は使い分けられているのですが、相変わらずやはり「猿の惑星」ですね。

今回は「猿の惑星・征服」のリメイク(?)なので、コーネリアスとかは出て来ません。主役はシーザーです。

旧シリーズでも舞台が近未来になっているので、リアルな面が強調された1本でした。

ネタバレしないように、気をつけて感想文を書きますが。

多分、95%はCGです。(すでにネタバレか?)
旧シリーズ、TV版、2001年版おまけに「猿の軍団」まで観てたボクからすると、やっぱ、メイク(エイプスーツ)での制作が良かったですね。最後まで居心地の悪さを感じました。

これも、テレビCMの予告編で流れてるので、書いてもいいと思いますが・・・
確かに本作のCGはリアルです。特にオランウータンはとてもCGとは思えないできです。でも逆にCGでないと作り出せない映像なんですが。そこに拘泥してしまって、楽しめない自分がイヤヽ(´Д`;)ノアゥ…

と、同時に、映像がリアルであればあるほど、おかしいのが、猿の数。

舞台はサンフランシスコなんですが、アメリカ中にしたっておかしいけど、一体、サンフランシスコに何頭のチンパンジーがいる設定やねん。ゴリラもオランウータンも。
オランウータンなんか、高等生物では絶滅危惧種の最右翼やし。

この点がいびつなリアリズムと言えるでしょうか。ほんとに観ながら笑う場面じゃないのに笑ってしまいました。

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演出上では、目が重要ですね。

これも活かされてました。

成長しておとなになったシーザーは途端に目が違います。

意思と知性をもった、人間の目になります。そして、目で演技するようになる。
ほんとの動物とは、これが決定的な違いとなります。

特殊メイクの部分もあるので、目が白人です。

ホントのチンパンジーやゴリラはこんな目の構造じゃないので、違和感といえば違和感。
やたらと男前なシーザーです。

2001年版では、あのチンパンジー女子がすごく可愛かったですが。

それにしても、アメリカ人は「キングコング」以来、ほんとに猿(Ape)が好きなんだなあ、と思わせる一編。

名前が「シーザー」なので、旧シリーズを観ている人ならば、大体の結末の予測はつくでしょう。
今回はシリーズ化はされるんだろうか。

されたら、又観に行ってしまうかもしれない。

新しいコーネリアスやザイアス長官に会えるかも・・・

書きたいことはあるけど、ネタバレにもなるので、今は書けません。

もしかしたら、数年後に書くかも。

のぼうの城

2011年10月13日
和田 竜
小学館
発売日:2007-11-28

大分前に買って、ずっとおいてあったのをやっと読みました。

映画化される(されてる)のですが、水攻めシーンが読んでいるだけで東日本大震災の津波をイメージさせるので、公開を一年以上延期させるようです。

読後感というより、読んでいる最中から、こりゃ漫画(アニメだな)という感じを受けました。

ボクは特に歴史小説を沢山読んでいるわけではないのですが、吉川英治や司馬遼太郎なんかを読破してきた人にとっては、表現が安っぽく感じるのではないでしょうか。

読んでいて、いかにも現代的な・・・んー、よく知らないのですが、少年ジャンプ的なビジュアルが浮かぶんですよね。

長編とは言え、先述した先達の大長編を考えると、短い小説です。

それがご都合主義的に進んで行く感じがしないでもない。

ちどりとかの設定なんですが。中高校生とかにもシンパシーを感じさせるのではないでしょうか。

ちなみにちどりのキャスティングは当然のごとく芦田愛菜なんで。

読んでいて、実写版の映画より、ジブリに任せたほうがいいんじゃないの?と思いましたが。

小説ではのぼう様は長身の大男です。野村萬斎もイメージ的にはすごくいいんですが、ちょっと違うかな。

最初の展開は結構ゆっくりしてます。

ちょっと退屈するかもしれない。

しかし、その感覚は中盤あたり。

上り詰めたジェットコースターが滑走するようにブレイクします。

なるほど、こういうことなのね。という感じ。

まんまと乗せられます。

面白い、おもいしろい。

これが全くのフィクションであったなら、白けて読んでないとおもいます。

史実に則っエンターティンメントであるので、いきいきと楽しむことができます。

しかし、ある意味、映画化は楽なんじゃないかなと思ってしまいます。

全てが現代的なイメージで次々と思い浮かんでくるのです。

著者は本来脚本家なので、当然ですが、それを考えても確信犯だなと。

さて、自分でハードル上げまくった和田竜の今後が心配な快作です。

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惣角流浪

2011年10月4日
今野 敏
集英社
発売日:1997-10-24

先だって、津本陽の同じ主人公の小説「鬼の冠」を読んで、少し物足りなかったので、選んでみました。大東流合気柔術中興の祖・武田惣角の青春期。

作者の今野敏のことはこの小説で知りました。うまい。特に格闘などの描写がうまい。調べると、空手の有段者で自分の道場「今野塾」を主宰されているらしい。道理で。
津本陽も剣道の高段者なので、そのあたりは今更ボクが言うまでもないのですが。

少年武田惣角が剣の時代の終焉によって、徒手空拳の格闘技に重きを置き、次世代のサムライへの目覚めていくまでを描きます。

実在の、しかも近い時代の人物なので、話しを膨らませるのにも限度があります。

ほとんど同い年の嘉納治五郎との出会いなど、嘉納があまりにもビッグネームで周りの人物がスピンアウト的にドラマティックなので、どんどんと膨らんでいきそうです。

嘉納治五郎が政治的に優れており、現在の柔道の発展があり、あまりにも単純で一本気であった武田惣角との対比となって描かれます。

空手との対決に関して、その沖縄での発生、中国武術との関わりなど、非常にわかりやすく解説されており、さすがに一流派を起こした空手家の筆だと感じさせます。

しかし、全編を通して、剣での戦いや練磨が描かれているので、剣道の造詣も深いのでしょう。

ほんとに面白い小説でした。

終わり方がまたなんとも。

続編があるのならば、ぜひ読みたいです。

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歴史をつくる人々〈第17〉 ヒゲと勲章 ウイスキー革命は俺がやる 竹鶴政孝 (1966年)

2011年9月24日
古い本です。

ダイヤモンド社の新書「歴史をつくる人々」シリーズ。

昭和41年。

ダイヤモンド社の新書は昭和30~40年代に刊行され、現在は出されていないようです。

古本屋で見つけたらゲットしましょう。

この本、Amazonでは画像掲載されていますが、今のところブクログでは画像が表示されていません。自分で登録できるのかな。調べてみよう。

表紙はニッカのおじさんです。

よく、王様と勘違いされますが、これは伝説的ブレンダーのローリー卿です。ウイスキーの原料の大麦とテイスティンググラスを持っています。このことは本書の中でも少しだけ触れられています。

ニッカウヰスキー創業者というよりも、ジャパニーズウイスキーの生みの親、竹鶴政孝の自伝。(ミスター)ウイスキーの自伝です。

写真も多数掲載されていますが、「頑固親父」を具象化したらこうなるだろうなという面構えですね。でないと現在のウイスキーの品質は生まれなかった。

禿頭にカイゼル髭、老齢にもかかわらずがっしりとした体躯。経営者・技術者というよりは、軍人の容貌です。

その人となりが伺えるダイナミックで感情的な筆致はゴーストライターなどの介在する隙を与えません。

本書に記載されていることではありませんが、かなり高齢になるまで一日一本のウイスキーを欠かさず呑んでいたそうな。

日本人離れした酒豪です。

もっとも、28歳まで酒を嗜まなかったということなので(゚Д゚)ハァ?という感じですが。

自慢話的な内容も多々あり、口調も自慢気なのだが、それがまた無垢な子どもが他意なく自慢しているようで、その人となりに引きこまれます。

メモを残す習慣を持たず、全て頭の中に入れておく主義らしく、そのあたりも前時代的職人気質を感じさせますが、できればそこは記録にいろいろと残して欲しかった。

個人的にはニッカの「フロム・ザ・バレル」が一番好きなジャパニーズウイスキーなのですが、ニッカを呑みたくなってきたので、創業の地でもある「余市」を買ってきました。

テイスティンググラスについで十分に香りを楽しみながら読んでいると、竹鶴社長と時代・場所・経験を共有できるかのような錯覚を楽しむことができます。

IT社長もいいけれど、やはり、人として魅力的ですねえ。言ってることがかなり強引なのはご愛嬌。

稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?

2011年9月17日
亀田 潤一郎
サンマーク出版
発売日:2010-12-02

かなり売れているようで。

Amazonのレヴューなどをみると、他の人の既刊内容と大して変わらんというのが多いようです。

まあ、そうなのかもしれないけど、どうアレンジするかで本の値打ちも変わってくるかと思います。

本人の体験も含めて、結構良かったです。

ちょっと、仕事関連で嫌な事とかもあって、凹んでたんですがなんか前向きになれました。
税理士さんが、金持ちの顧客(社長)の行動パターンを分析して、独自の解釈を加えている。

長財布を使う⇒お金を物理的に丁寧に扱う⇒自然とお金の管理を大事にできる・・・

というような、ポジティブな流れです。

もちろん、それだけではありません。

自分でもこれはお遊び、みたいなこだわり方も見せてます。

税理士ってお金の専門家だけど、金儲けの専門家(企業家)ではないですよね。

そのあたり、謙虚に社長連の言葉を受け止めて、自身の行動に生かしている感じがいいです。

誤解を恐れずに言えば、ほんと大したことは書いていないかもしれない。

でも、当たり前のことってなかなかできない場合が多いし。

ちょっと、この本の内容を実践してみようと思います。

ただし・・・。

そこまで、財布にこだわるんなら、言葉にもこだわってほしかった。

いきなり誤用の連発では鼻白んでしまいます。

それがどこかは言いませんけどね。

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ロング・グッドバイ

2011年9月16日
レイモンド・チャンドラー
早川書房
発売日:2007-03-08

まあ、一応読み終わったと・・・いや、すみません、ラスト1/6は読み飛ばしました。

以前に挫折しているので、二回目のチャレンジ。

要は・・・あの「ギムレットには早すぎる」っていうセリフを確認したかっただけというか。

前は清水俊二訳版、今回は村上春樹訳版。

そんなに差は感じなかった。

好きな人は好きなんだろうが、ボクはだめだった。

多分、どこかのスイッチがはいればはまれるのだと思う。

形容というか持って回った物言いが長すぎて、何の話だったかわからなくなってしまう。

ただでさえ、登場人物の多い長編小説なのに。

ちょっと、休んで、別のマーロウに会いに行ってみよう。

ゴシック   バットマン

2011年9月9日

ひゃー、なにこれ。

完成度高すぎ(゜o゜;

ドイツ表現主義へのオマージュ的バットマン?

Coolすぎます。

カリガリ博士  ゴーレム アンダルシアの犬  おおぉ

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祝!「深夜食堂2」 豚汁でお祝い

2011年9月6日

ほんとはポテトサラダも作りたかったのだが、きゅうりがなかったので断念

大好きな漫画です。

でも、ドラマから入りました。で、はまりました。

この秋10月から第二弾が放映されるらしい・・・

http://www.meshiya.tv/

ので、それを記念して、豚汁定食を作ってみました。

赤いウインナー付きで。

知ってる人はわかります。ほめて。

我ながら、旨かった。

ちょっとアレンジしてというか、冷蔵庫にニラがあったので、入れてみました。
一部で不評でしたが、ボク的にはオッケー。

ビールのアテにもなります。

又つくろう。

メニューになくても、できるもんなら作るよ・・・。

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